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45style book Get real

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  • 02/14/07:32

04.11.22:47

あんなひとでも

c7c5c078.jpeg昨日は小学校の入学式。
去年からちょくちょくお世話になってる人が色んな準備をやっていて、「一年〇組の受付をしてくれる?ついでにあんたの部の勧誘すればいいじゃん」と、急な連絡にも関わらずヒマだったし断れなかった。

現場に着けば担任から説明があるから、と言われ行ってみると、どうも要領の得ない女の人と、若い女の人がいて、年配の方に「担任の先生ですか?」と尋ねると、違います、と言う。
そーなんだー保護者かー、と思っていると続々に新一年生たちがやってきた。
私の役目、要は『新入生のしおり』と『PTA専門部希望届』を渡せばいい、ということで。
それにしても一年生は、まだまだ小さいなぁ・・・。

目の前にズラッと並んだところでひとりの男の子に「おめでとう♪」と声をかけたら「おれ、入りたくねーもん!」と怒られた。。。くそー、似合わないことするんじゃなかった・・・お母さんは恐縮してたけどあいつめー、正直でよろしい。

ところで、さっき私に「担任ではない」と言った女の人は、受付すませた子供たちに名札をつけてやったりしている。
そこいらでそーやられると、受付場所が混むんだよなー、と思って「すみません、あっちでお願いできませんか」と声をかけて、学校関係者らしい若い方の女の人に「あの人、誰ですか?」と尋ねると「先生です」と言う。
えーーーーーー!さっき私に担任じゃないって言ったのに!
関わらないほうがよさそうな人だ。両方とも。


で、今日はまた朝から学校。
諸々の準備のためにほとんど一日中だった。
みんな毎年こんなことやってたんだ、、、、お疲れ様です。

昨日の話になって「45さんのとこ、〇〇先生だったわねー!あははー!」と笑われた。
げっ!私、今年来たばかりの人かと思ってたー、有名な人だったんですか!と言うと、3年目よ、とにかく大変だったんだから、とベテランお母さんたちが顔をしかめた。
「このクラスの担任じゃない」と言われたことを話すと大爆笑だった。
がんばれよー・・・一年〇組のみんなー・・・
私は二度と関係ないからー。
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04.09.12:12

愛と厨房へのスイッチ

先日、日向夏をたくさんいただいたので、マーマレードを作った。
普段はそういうことをしないが、すごくたまに、落ち着きのないときに限って何か手のかかることをやりたくなる。

コロッケを大量に作ってみたり、生春巻きや餃子を作ったり、甘酢からチキン南蛮を作ったり、というときにはたいていそうだ。
それらはいつも多く作るので近くの友人たちに配り、次はいつかと待ってたよー、美味しいと言ってもらえて嬉しいけれど、それに込められているのは決して美しい愛じゃないんだなぁー、、、ごめんよ、と思う。
いや・・・、やっぱ愛だな、たぶん、きっと何かしらの。
あそこのキーマカレーが食べたい!と、車で30分かけても食べに行くような、大袈裟だけど心から欲するもの


orenji.jpgマーマレードなんて切って煮ればおしまいだが、種取ったり、皮を細く切ったり、特に汁気の多い日向夏だと手がヒリヒリしてくる。
案外過酷だ。

だけどマーマレードは美味しい。
喉が痛いとき、お風呂上がり、お湯割り柑橘系の砂糖漬けはボンヤリ穏やかな気持ちにしてくれる。


今朝も娘がホットマーマレードをぐいぐい飲み、皮もがつがつ食べて出て行った。
自転車に乗って私に手を振るのだが、今日は近所の子供らが目の前でボール遊びしているのが気になったのか、私をチラと見上げてさっさとメダルをこぎ出した。
何となく彼女の気分がわかったので、私だけ手を振った。
すると、ボール遊びの子らを通りぬけ、こちらを振り返って手を振った。
じんとした。
子どもが子どものままでいられるなどできないけれど、無意識に表すことのできる素直な気持ちの温かさ、だけはそのままでいてくれたら嬉しいなぁ。

04.07.15:50

あたしのジョー2

jo2.jpgまさかこのタイトルで「2」が出るとは思わなかった。

今日は始業式、学校から帰ってきた娘をつれて隣のコンビニにお昼を買いに行った。
そこにはふた月ほど前から、500円のハズレなし『あしたのジョーくじ』を売っており、密かに私がジョーグッズを買い集めていた場所である。

ジョークリアファイル(5枚入り)が当たったらやめよう!と思っているのに、マグカップ×2やスポーツタオル、カードケースなどしか当たらない。
いや・・・それらも十分嬉しいのだけれど。

娘はすぐ人にしゃべるので、彼女を連れているときには堂々とくじは買えないなぁー、と思っていると、いつも置かれていた場所にない。
無くなった!とうとう無くなったんだ!と、崩れ落ちそうな気持のまま、投げやりにおにぎりでいいや、とか言いながらお昼を買った。

帰ろうとすると入口付近に『全部500円!』の文字と、訳のわからないキャラクター商品と一緒にジョーグッズが!
あああーーーーーーー!ジョーが、あたしのジョーがいたー!
母親の尋常ではない態度に少しもひるみもせず、娘が
「ここ、終わりかけの商品が置いてある場所だよ」
と、言った。

ばかっ!終わりかけの商品じゃないっ!その証拠に私が買っていたくじの値段と少しも変わってないっ!

とにかくその商品の中からクリアファイルを見つけ、もう一個欲しかったカードケースを見つけ、千円かぁどうしようかなぁーと思っていると、娘が「ほら」と500円をくれた・・・・・
ありがとう・・・娘。

レジにそれらを持って行くと、「あっ!あなたは!・・・・ちょっと待ってください、ホラ、こんなのもあるんです」と、おねいさんが引出から出してくれたのは『週刊現代あしたのジョー特製 コンビニ限定クリアファイル』。

これは噂のクリアファイル!クラシックさんがゲットしたという、クリアファイル!
え”えええーーーーー!いいんですかーーーーーー!と素で喜んだら、「余ってたんです、そんなに喜んでくれるなんてー♪」と、3枚くれた。

私の横では娘が「ママ、良かったね」と、さも自分が500円カンパしたことが良かったかのように自慢気に、レジのおねいさんは「いつも買っていただいてたからー」と申し訳なさそうに、それでもこんな珍客がくだらなく喜んでいることに幸せを感じてくれているようだった。

ジョー、娘、おねいさん、ありがとう♪

04.03.02:23

イザナギは逃げる

風はとても強かったけれどお天気で、湾になっている海はあいかわらず波もなく、岬の先に行くとたくさんの潮だまりがあり、小魚がたくさん泳いでいるのが見えた。
お葬式の後、車があった場所を聞いたので、かたづけられる前に行こうと思った。
そこはよく知った所だったので、道のりも景色も容易に思い浮かんだ。

南への道のりはずいぶんと久しぶりで、思い出しては胸が熱くなりそして痛くなる出来事や、その時に見たもの感じたことが溢れて、私がとても不健康なことをしているとつくづく感じた。
心のピースを失ったときの、外に涙が流れるのではなく、内に内に溜まっていく感じ。
私がどんなに悲しんでいても苦しんでいても傷ついていても、他の誰が同じように感じる?
知っていても期待する私がいやだ。
あ、そうだったのか、と知る瞬間は、感情のどこかがスッポリと抜け落ちるようで悲しい。

落ち着いたら、、、落ち着いたら、、、。
どうすれば落ち着けるの?
落ち着きました、大丈夫です、そう言えば安心するんだ?


海辺では、おばあさんとお母さんが小さな子供を連れてお弁当を食べていた。
私もラガービールにお水にお花を持っていた。
すぐに見つかるはずの青い車が見つからない。
用水路、岬の先、そばの保養所、遊園地のまわり、海水浴場。
母に電話しようかと思ったとき、季節はずれの海水浴場の駐車場に車はあった。
見たくなかった、本当は見たくなかった、どうすればいい、どうしよう、どうしよう。
体が震えた。
見たくなかった、車の前は廃墟ではないか。

広いボンネットには猫の足跡があった。
セキュリティシステムがハンドルのそばでチカチカ光っていた。
車からはあの夜よりも野蛮な臭いがした。
太陽の下で、その臭いだけは強烈に生きていた。
桐の棺を抱きしめたように、その臭いがとても懐かしく思えた。
外からのぞいた車の中は暗く、運転席のシートは倒されていた。
助手席にはスーツの上着が畳んであった。
フロントガラスに持ってきたものを置いた。
自分の車に乗るときに、愚かにも私は私に塩をまいた。
車の中で、あの臭いが異様に立ち込めてる気がして窓をあけた。


帰り道、あの子が最後に見たものはあの廃墟だったのだろうか、と切なくなった。
ああそうか、運転席のシートが前に倒れていたのだから後ろにいたんだ、と気がついた。
ならば海が見えたんだ。
あんな廃墟ではなく。
「あたり?」
声に出して尋ねた。

あんた、私には会いたくなかったでしょ?
あんたが見つかってから大変よ、次から次へと、あんたが隠していた色んなこと、私があんたに言ったとおりじゃん、中途半端で甘くて、これで戦えるわけないじゃん。
ごめんね、わざと悪態ついてるの自分でもわかってる。
だけど言いたい。
パパがね、一日一日疲れがたまるって、無理ないよね。
私もどうにかなりそう、車を見たら余計。
めぐちゃんやママはもっと大変、現実と誰より向き合ってる。
パパや私とは大違い。

どこにいるの?

04.01.17:20

これは想像のストーリー

父は見たかった。
私は見たかった。

棺を開けるなど不謹慎であり得ないことだとわかっていても、
私たちは見たかった。
大きな保冷剤が置かれた濃い灰色のビニール袋は、彼の姿ではない。
かなり壊してしまった桐の箱からの臭いは、道端の植え込みから時折流れてくる動物の死骸のそれと、消毒とビニールと、ホームレスがたむろする駅構内の汚物とが混ざり、立ち上るだけでそこにいるだけで、生きている私たちの全身に世界中の悪意や憎悪や耐えきれないほどの悲しみが染みてしまうような、泥々の臭いだった。

わかっていても、それはすでに人ではなく、目のあたりに置かれたガーゼは焦げ茶に汚れ、顔も髪も見分けもつかず、ただ茶色とも緑ともわからないものが見えただけ。
私たちは大きく震えながらビニール袋のチャックを閉めた。
震えながらもう一度棺に釘を打った。
窓を開け、真夜中の空気を胸いっぱいに吸った。
線香を焚き、狂ったようにむせながら吸った。
煙草のけむりを、まるで極楽の蓮の花からの芳香のように思った。

父と私だけで良かった。
こんなことをするのは、私たちしかいなかった。
彼を傷つけてしまった贖罪には程遠く、だからこそどんな姿であっても見たかった。

「おまえだけは、俺より先に死ぬな」

うなづけなかった。
今、見たものの大きさが、悲しみも後悔も人らしい感情のなにもかも、私の中から流してしまったかのようで、ただそこにいて、燃えるように立ち上るお香の煙だけが生きているようだった。

『winter song』が流れてきて我にかえった。
私は此の岸にいることに感謝した。