11.23.21:01 [PR] |
09.12.20:49 悪人 ~映画~ |
~バッチリ ネタばれしてます~
この作品は、言ってしまえば竹内まりやの歌のような映画である。
実際ならば、「ハイハイハイ…勝手にしときなさい」としか思えない人たちの話を、さもものすごい大恋愛をして、ものすごい心の軌跡があったかのように観せている。
たしかに心の軌跡はある。
同情すべき生い立ちや、生活環境も。
が、しかし・・・・・私は裁判員ではないので、情状酌量の余地あり、などとは思わないし、どこか騙された感あり。
土木作業員の祐一(妻夫木聡)は、祖父母と暮らしている。
母親は祐一を置いて出て行き、家には帰ってこない。
彼は祖母に育てられ、病気の祖父の面倒を祖母と一緒にみている。
どうやら女性との付き合いには慣れてはいないらしく、出会い系サイトで知り合った佳乃(満島ひかり)とセックスだけの関係(それもお金を払って)で付き合っていると思っている。
佳乃はそんな祐一をダサいとバカにしているが、自分自身を客観的に見ることができず、まともな人間関係を作れない彼女もダサい女だ。
老舗旅館の息子で見栄えが良いだけで、頭のからっぽな大学生・増尾にバカにされ遊ばれていることに気付かず、バカにされたまま捨てられる。
増尾の車から蹴り出され、傷ついていた佳乃に声をかけた祐一だが、みっともない姿を見られた佳乃は逆上し、祐一をののしる。
ののしられた祐一は、それまでの鬱憤が爆発し、佳乃を殺してしまう。
バカがバカをバカにしたために殺される・・・・・という、もう、どうでもいいや、と言いたい話。
そこにもうひとり、男に飢えている光代(深津絵里)が登場する。
多分、祐一よりも随分年上の彼女は、紳士服店で働き、妹と暮らしている。
妹には付き合っている男性がいて、光代が雨に濡れてアパートへ帰っても、チェーンがかけられ直ぐには部屋へ入れないこともある。
妹が彼氏と出掛けたあとのベッドの乱れを、虚しく見つめてしまう。
職場では、ズボンの補正を行うときに、男性の足に身体をすりつけんばかり。
その彼女が、出会い系サイトでメールを送ったのが祐一だった。
本気で誰かに出会いたかったから。
その気持ちはとてもよくわかる。
が、である。
光代は祐一との最初のデートで車に乗ってすぐに「ホテルに行こう」と誘われ、行く。
いきなり下着だけ脱がされ、それも後ろから挿入。
普通ならばこの時点で(というか、すぐホテルに誘われた時点で)自分がどういう扱いなのかが理解できるものだ。
しかしとにかく男が欲しい光代は、それでも「お付き合い」したいと願っている。
セックスだけで光代を帰した祐一と、情けない自分自身に涙するのである。
そして、佳乃に求められたように光代にもお金を渡した祐一が、光代に謝りに来たとき、あっさりと受け入れている。
そのまま祐一に連れられ、逃亡。
逃亡中、祐一は殺人を犯したこと、自分がどんな暮らしであるか、そして母に捨てられた生い立ちを語る。
今まで変わり映えのしない人生を生きていた光代にすれば、渡りに舟である。
いきなりのドラマティックな展開が始まったのだから。
このふたり、「これが愛なの?と~、たずねるのはやめてよ~♪」と、浜田省吾なら歌いたいところだ。
気の毒なのは、娘を殺されて、その娘が大馬鹿ものだったことを、いきなり突き付けられる両親(柄本明・宮崎美子)だ。
ハイハイ商法に騙され、大金を払う羽目になったうえ、孫は殺人を犯し、自分自身の愚かさを齢を取って知ることになってしまった老婆(樹木希林)だ。
逮捕されるとき、光代を殺そうとした(永遠に自分のものにしたかったから、またはあんぽんたんなりの最後の優しさ、、であってほしいが)祐一が、引き離され、光代に手をのばす・・・・・というとても愚かな演出は、竹内まりやの勘違いソングに通じる。
逃亡中、灯台でふたりの世界に浸って朝日をみつめるラストも、これらは演出する側が、いかに観客を泣かせるか?考えすぎたとしか思えない。
モントリオール映画祭で深津絵里が主演女優賞をとってしまった・・・・
上辺だけで何も考えていないマスコミが、こぞってこの作品を褒めるに違いないが、この作品は映画ファンの間では「黒木瞳が好き」と聞けば、その人の程度がわかる、みたいな扱いになるかもしれない。
シネマ1987のフォーラムでも、さすがにここまでハッキリとは出せなかったので、私の場所で好き勝手に言わせてもらう。
「悪人」には騙されないぞ!
この作品は、言ってしまえば竹内まりやの歌のような映画である。
実際ならば、「ハイハイハイ…勝手にしときなさい」としか思えない人たちの話を、さもものすごい大恋愛をして、ものすごい心の軌跡があったかのように観せている。
たしかに心の軌跡はある。
同情すべき生い立ちや、生活環境も。
が、しかし・・・・・私は裁判員ではないので、情状酌量の余地あり、などとは思わないし、どこか騙された感あり。
土木作業員の祐一(妻夫木聡)は、祖父母と暮らしている。
母親は祐一を置いて出て行き、家には帰ってこない。
彼は祖母に育てられ、病気の祖父の面倒を祖母と一緒にみている。
どうやら女性との付き合いには慣れてはいないらしく、出会い系サイトで知り合った佳乃(満島ひかり)とセックスだけの関係(それもお金を払って)で付き合っていると思っている。
佳乃はそんな祐一をダサいとバカにしているが、自分自身を客観的に見ることができず、まともな人間関係を作れない彼女もダサい女だ。
老舗旅館の息子で見栄えが良いだけで、頭のからっぽな大学生・増尾にバカにされ遊ばれていることに気付かず、バカにされたまま捨てられる。
増尾の車から蹴り出され、傷ついていた佳乃に声をかけた祐一だが、みっともない姿を見られた佳乃は逆上し、祐一をののしる。
ののしられた祐一は、それまでの鬱憤が爆発し、佳乃を殺してしまう。
バカがバカをバカにしたために殺される・・・・・という、もう、どうでもいいや、と言いたい話。
そこにもうひとり、男に飢えている光代(深津絵里)が登場する。
多分、祐一よりも随分年上の彼女は、紳士服店で働き、妹と暮らしている。
妹には付き合っている男性がいて、光代が雨に濡れてアパートへ帰っても、チェーンがかけられ直ぐには部屋へ入れないこともある。
妹が彼氏と出掛けたあとのベッドの乱れを、虚しく見つめてしまう。
職場では、ズボンの補正を行うときに、男性の足に身体をすりつけんばかり。
その彼女が、出会い系サイトでメールを送ったのが祐一だった。
本気で誰かに出会いたかったから。
その気持ちはとてもよくわかる。
が、である。
光代は祐一との最初のデートで車に乗ってすぐに「ホテルに行こう」と誘われ、行く。
いきなり下着だけ脱がされ、それも後ろから挿入。
普通ならばこの時点で(というか、すぐホテルに誘われた時点で)自分がどういう扱いなのかが理解できるものだ。
しかしとにかく男が欲しい光代は、それでも「お付き合い」したいと願っている。
セックスだけで光代を帰した祐一と、情けない自分自身に涙するのである。
そして、佳乃に求められたように光代にもお金を渡した祐一が、光代に謝りに来たとき、あっさりと受け入れている。
そのまま祐一に連れられ、逃亡。
逃亡中、祐一は殺人を犯したこと、自分がどんな暮らしであるか、そして母に捨てられた生い立ちを語る。
今まで変わり映えのしない人生を生きていた光代にすれば、渡りに舟である。
いきなりのドラマティックな展開が始まったのだから。
このふたり、「これが愛なの?と~、たずねるのはやめてよ~♪」と、浜田省吾なら歌いたいところだ。
気の毒なのは、娘を殺されて、その娘が大馬鹿ものだったことを、いきなり突き付けられる両親(柄本明・宮崎美子)だ。
ハイハイ商法に騙され、大金を払う羽目になったうえ、孫は殺人を犯し、自分自身の愚かさを齢を取って知ることになってしまった老婆(樹木希林)だ。
逮捕されるとき、光代を殺そうとした(永遠に自分のものにしたかったから、またはあんぽんたんなりの最後の優しさ、、であってほしいが)祐一が、引き離され、光代に手をのばす・・・・・というとても愚かな演出は、竹内まりやの勘違いソングに通じる。
逃亡中、灯台でふたりの世界に浸って朝日をみつめるラストも、これらは演出する側が、いかに観客を泣かせるか?考えすぎたとしか思えない。
モントリオール映画祭で深津絵里が主演女優賞をとってしまった・・・・
上辺だけで何も考えていないマスコミが、こぞってこの作品を褒めるに違いないが、この作品は映画ファンの間では「黒木瞳が好き」と聞けば、その人の程度がわかる、みたいな扱いになるかもしれない。
シネマ1987のフォーラムでも、さすがにここまでハッキリとは出せなかったので、私の場所で好き勝手に言わせてもらう。
「悪人」には騙されないぞ!
PR
存在の耐えられない軽さ
2010年09月12日日
ふーん
じゃあ観なくていいな、、
「接吻」ほどの根性と
吸引力がないわけだ
「接吻」を理解し
共感する自分もどうかと思うけど、、
Re:存在の耐えられない軽さ
あ、それとは全然違います。
でも、観てみたらまた別の感想になるかもですよ。
私が気が付かない部分があったかもしれないし。
満島ひかりはとても良かったです。
でも、観てみたらまた別の感想になるかもですよ。
私が気が付かない部分があったかもしれないし。
満島ひかりはとても良かったです。
Re:悪人 ~映画~
2010年09月13日月
てか、筋書きモロばれじゃん。まぁ、原作読んでるけど。
Re:Re:悪人 ~映画~
てか、wolfさん、まだ読んでたんですかー!ここ・・・(^^ゞ
Re:悪人 ~映画~
2010年09月13日月
RSSフィード最上段でお待ちしています
Re:Re:悪人 ~映画~
はははー(^^ゞ!
主語、述語、文章の流れには、これでも気をつけるようになりました・・・
主語、述語、文章の流れには、これでも気をつけるようになりました・・・
Re:悪人 ~映画~
2010年09月13日月
久しぶりに
45さんらしい 切れのいいコメント
爽快でさえある
観なくてよかったなー
最近はイオン上映のメジャーな映画に興味がなくなり
キネマ館ばかりの私です
Re:Re:悪人 ~映画~
あららー・・・・(^^ゞ
私も「クロッシング」を早く観に行きたいです!
なんかセントラルに行くと、人が多くてドキドキしますよね
私も「クロッシング」を早く観に行きたいです!
なんかセントラルに行くと、人が多くてドキドキしますよね
Re:悪人 ~映画~
2010年10月06日水
やっと悪人見てきました。
でもって、原作読んで忘れてた部分とかも思い返しながら、改めて45さんの感想を読んだんですが、
かなり解釈にずれがあるように思えます。
特に最後のシーンの部分は、かなりちがうかと…。
まぁ、それも各々の感想ですから否定はしませんが。
にしても、一部の人の個人的な感想を元に、見なくて良かったとかいってる人がいることの方が驚きですねぇ。
ちなみに個人的に今年見た映画の中ではかなり高評価に値します。
Re:Re:悪人 ~映画~
あはは。
確かに、いち個人の評価だけで観る、観ないを決めるのはもったいないですね。
この作品については、映画を観て、そして原作を読んだ、という人とも話をしたのですが、誰に何を言われても、私はこの物語を作った人自体と合わないんだと思います。
最後の、彼女に手を伸ばすシーンについても、原作だとこうだった(取り調べ室での会話)、という話を聞きましたが、そういうところが余計だと思うんですよー。
確かに、いち個人の評価だけで観る、観ないを決めるのはもったいないですね。
この作品については、映画を観て、そして原作を読んだ、という人とも話をしたのですが、誰に何を言われても、私はこの物語を作った人自体と合わないんだと思います。
最後の、彼女に手を伸ばすシーンについても、原作だとこうだった(取り調べ室での会話)、という話を聞きましたが、そういうところが余計だと思うんですよー。
- トラックバックURLはこちら