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  • 03/19/13:41

12.16.17:15

トウキョウソナタ~映画~

リストラされたことを家族に言えない男。
主婦。
いまどきの青年である長男。
多感で真っ直ぐな次男。

この家族は父親を頂点に、昔ながらの「家族は父に守られ、母は家を守る」形をとっている。
父がリストラされたことを観客は知らされる。
すると、その一般的な家庭の形がひどく歪んで見えてくる。
なぜにこうも男は家族に虚勢を張らねばならず、主婦は何も言わずにそれを許さねばならないのか・・・・
そこまでして家族の形を守らねばならないのか・・・・

あの夜。
あの夜を過ごした両親と次男の朝、あのシーンの深さに戦慄するとともに、あ、だから家族なんだ・・・と納得せずにおれない。
次男のピアノはドビュッシーだそうです、有名な、よーく流れる曲です。ラフマニノフではなしに(~~;)

それにしても『主婦』
あんなにドロドロして汚くて切なくてやっかいな思いを経験できるなんて、絶対に素敵だ!
この作品の小泉今日子の気持ちに、ぴったり寄り添えた私は、案外めちゃめちゃ幸せ者だと思った。
夫と子ども、という手かせ足かせがあるからこその気持ち。
それ、ちょっと良くない?と、ほくそ笑んでみる・・・


と、ここまでは私の所属している映画サークルのフォーラムに書いた。

この作品で秀逸だったのは、主婦が「隠しもっているもの」の怖さである。
主婦って面白いですよ。
とてもドロドロしてるし、「夫が仕事中に事故にでも遭って死んでくれないかな。そしたら労災でるし」なんて話、フツーにやったりするのです。
コワイですね~~ウッシッシ

「誰か引っ張って」と手を伸ばす漠然とした何かへの不安と確実な寂しさは、濡れた床を拭きながらもう一度わざと窓を開けて濡れてみる気持ちと、ショッピングセンターで夫に遭った後に結んだ髪をほどいて車をオープンにして走る気持ちに繋がると思います。
要は、「日常から離れることのできるもの」に対しての、ちょっとしたきっかけです。

海に辿り着いたとき、女は既に全てを覚悟してるけど、男はできていない。
もちろんお互いに愛などなく、女にとっては「渡りに舟」でしかないけど。

男は女の覚悟に気付いたから、弱い自分の立場を守るためにも、曝さぬためにも夜が明ける前に女の前から逃げなければならなかった。
女にしてみたら、「あ~~あ・・・やっぱりね・・・・」ってなもんでしょうね。
夜明けとともに、どれどれ「日常」へ、もどりますか、、、、という彼女の気持ちも、ミョーに理解できました。

それぞれの夜を過ごした朝ごはん。
そしてピアノの演奏。
家族は一時再生したけれど、主婦は必ずどこかに同じ気持ちは残しているでしょう。

決して日常に退屈しているのではなく、そこから離れさせてくれるもの、を待っているのです。。。。

tokyosonata.jpg










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Re:トウキョウソナタ~映画~
2008年12月16日火

ブログ開設、おめでとうございます!

これは傑作ですよねー。
ずんずん胸の奥に響きました。
冒頭の嵐のシーンは、日常の中で自分を繕うのを放棄した瞬間の姿を
投影しているのだと感じました。
あのシーンが彼女の全てを語っている気がします。

あと、やっぱバス停での長男の言葉には思わず涙がでた。。。

最後に清々しい気分を持てたのが嬉しかったです。
もう一度見てきます(^^)v

ブログ、リンク貼ってもいいですか。

ありがとうございます♪
2008年12月16日火

うふふー。
トウキョウソナタは絶っっっ対に気に入ってくれると思ったんですよー。

私も冒頭シーンでやられました。
あの気持ち、すごーくよくわかってしまって・・・

これからもどーぞ世露死苦!

Re:トウキョウソナタ~映画~
2008年12月28日日

記念すべき第一回目の書き込みとして取り上げられたのが、本作なんですね。

やっぱり、と感じました(笑)。

Re:トウキョウソナタ~映画~
2008年12月28日日

TOMさん、この作品は今年の邦画の、というよりも私にとって胸に響く作品になりました。
この作品に響くことができる人生歩んでることに、地味に感謝しましたもん。

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