11.25.13:47 [PR] |
05.14.23:40 本気の必死 |
4月の終わり、超多忙の極みが急~に入った椎葉泊まり取材。
宮崎で神楽といえば高千穂しか思いつかない知識の浅さでのぞんだ椎葉神楽。
椎葉という場所の奥深さを知る旅になった。
一昨年から椎葉に何度か行く機会があり、初めて一人で行ったときのように自分で運転しながら車酔いすることはなくなったけれど、行くたびに不思議な感覚になる場所だ。
私がよく行く不土野という地域は熊本寄りなので、西米良から熊本に行き、そこから市房山を越えるルートが近道。
不土野から椎葉の町中である上椎葉までは車で30分ぐらい。
椎葉ダムのダム湖沿いの道を走る。
どこも山に沿うように家が建っている。
里山の風景とはまるで違う。
車で離合できない道が続く。
ところどころに山からの水が流れていて、飲むことができる。
今回は上椎葉から北、南郷村のほうに少し行った場所で村椎地区というところ。
二軒お話しを伺ったが、同じ地区といっても両方ともえらいな山道を行く。
椎葉の神楽は高千穂の神楽とは違い、独自の伝わり方をしているようだ。
椎葉の中でも26に分かれていて、それぞれがそれぞれの形で神楽を継承している。
フジワラカズマ太夫、伊勢の国、赤紫の衣装、荒神、柴引き、宿神、猿田彦・・・
知らない名前や知らないことばかり、それに何より困ったのは、それら神さまの意味や舞うことの意味を、当の本人たちが知らないこと。
80歳は超えている人たちだが、彼らが生まれたときから神楽がその場所にあり、それらと暮らすことが当たり前だったから。
その椎地神楽は後継者が少なく、あと10年もたたないうちに失われてしまうかもしれない。
そこで・・・ヴィスコンティの「山猫」の中のセリフで、民主党の党首選挙の際に小沢一郎が語ったという「変わらずにいるためには自らが変わらなければならない」という言葉を思い出した。
椎葉の26の地区に伝わる神楽は、きっとそれぞれが素晴らしいものなのだと思う。
室町の昔から伝わったものらしいから、残っていけるなら良いが、地区同士の考え方の違いがあり、交わることは難しいようだ。
若い人たちが熱心な地域のものは残るが、そうでないところは衰退していく。
衰退していく地域の人たちも、それを良しとしているのではないが、だからどうするということをしない。
その気持ちに私はとても疲れてしまった。
「残したいなら変わろうとしなよ」とは言えない。
そこにずっと伝わる面があり、それを守ってきた家があり、地域のならわしがある。
それらをただひたすら守って、日常として暮らしてきた人たちがいる。
それはまさに川の流れのように、当たり前に。
ならばそれが喪失に向かって進んでいたとしても、それを理解している彼らがそうしているならば、それで良いのだろう。
簡単にそれを「なぜ?」とは問えない雰囲気が椎葉にはある。
十根川地区にある一本杉と、大ヒノキを見た。
一本杉は十根川神社の境内にある。
その周りに民家が何軒か建っていたが、これも山に沿うように建っている横長の建物で、日本の原風景と呼ばれているそうだ。
そこから車で山のほうに走る。
車を停めて少し歩くと十根川地区を見下ろせる場所がある。
すり鉢のように山と山に囲まれた集落、本当に八つ墓村のようだ。
美しい黄緑色のワサビ田のような場所に立つ大ヒノキが見えてきた。
綺麗ですね、ワサビ田があるんですか?
「ん?あれは墓だよ」
今はもう墓地としては使われてないそうだが、以前は墓地だったところ。
昔のことだから土葬である。
そこに立つ大ヒノキ。
台風で折れた部分もあるが、枝を大きく広げている姿には怖さを感じた。
近づいて幹に少し触れた。
そこには、流行りの森林セラピーとか癒しとかの言葉は少しも感じない。
むしろひどく居心地が悪い。
あれが畏れという感覚なのかもしれない。
本気の必死さ。
あの大ヒノキと、その周りの雰囲気は、自然がそこに生きることに必死になっている姿だったと思う。
野蛮。
シンプルにそれだけ。
少し深く知った椎葉は重かった。
あまりに重くて、その日宮崎に帰ってきた私はひどい頭痛と吐き気で救急病院で点滴を受ける羽目になった。
すごく疲れた。
椎葉は軽く行くところではない。
つくづくそう感じた2日間だった。
宮崎で神楽といえば高千穂しか思いつかない知識の浅さでのぞんだ椎葉神楽。
椎葉という場所の奥深さを知る旅になった。
一昨年から椎葉に何度か行く機会があり、初めて一人で行ったときのように自分で運転しながら車酔いすることはなくなったけれど、行くたびに不思議な感覚になる場所だ。
私がよく行く不土野という地域は熊本寄りなので、西米良から熊本に行き、そこから市房山を越えるルートが近道。
不土野から椎葉の町中である上椎葉までは車で30分ぐらい。
椎葉ダムのダム湖沿いの道を走る。
どこも山に沿うように家が建っている。
里山の風景とはまるで違う。
車で離合できない道が続く。
ところどころに山からの水が流れていて、飲むことができる。
今回は上椎葉から北、南郷村のほうに少し行った場所で村椎地区というところ。
二軒お話しを伺ったが、同じ地区といっても両方ともえらいな山道を行く。
椎葉の神楽は高千穂の神楽とは違い、独自の伝わり方をしているようだ。
椎葉の中でも26に分かれていて、それぞれがそれぞれの形で神楽を継承している。
フジワラカズマ太夫、伊勢の国、赤紫の衣装、荒神、柴引き、宿神、猿田彦・・・
知らない名前や知らないことばかり、それに何より困ったのは、それら神さまの意味や舞うことの意味を、当の本人たちが知らないこと。
80歳は超えている人たちだが、彼らが生まれたときから神楽がその場所にあり、それらと暮らすことが当たり前だったから。
その椎地神楽は後継者が少なく、あと10年もたたないうちに失われてしまうかもしれない。
そこで・・・ヴィスコンティの「山猫」の中のセリフで、民主党の党首選挙の際に小沢一郎が語ったという「変わらずにいるためには自らが変わらなければならない」という言葉を思い出した。
椎葉の26の地区に伝わる神楽は、きっとそれぞれが素晴らしいものなのだと思う。
室町の昔から伝わったものらしいから、残っていけるなら良いが、地区同士の考え方の違いがあり、交わることは難しいようだ。
若い人たちが熱心な地域のものは残るが、そうでないところは衰退していく。
衰退していく地域の人たちも、それを良しとしているのではないが、だからどうするということをしない。
その気持ちに私はとても疲れてしまった。
「残したいなら変わろうとしなよ」とは言えない。
そこにずっと伝わる面があり、それを守ってきた家があり、地域のならわしがある。
それらをただひたすら守って、日常として暮らしてきた人たちがいる。
それはまさに川の流れのように、当たり前に。
ならばそれが喪失に向かって進んでいたとしても、それを理解している彼らがそうしているならば、それで良いのだろう。
簡単にそれを「なぜ?」とは問えない雰囲気が椎葉にはある。
十根川地区にある一本杉と、大ヒノキを見た。
一本杉は十根川神社の境内にある。
その周りに民家が何軒か建っていたが、これも山に沿うように建っている横長の建物で、日本の原風景と呼ばれているそうだ。
そこから車で山のほうに走る。
車を停めて少し歩くと十根川地区を見下ろせる場所がある。
すり鉢のように山と山に囲まれた集落、本当に八つ墓村のようだ。
美しい黄緑色のワサビ田のような場所に立つ大ヒノキが見えてきた。
綺麗ですね、ワサビ田があるんですか?
「ん?あれは墓だよ」
今はもう墓地としては使われてないそうだが、以前は墓地だったところ。
昔のことだから土葬である。
そこに立つ大ヒノキ。
台風で折れた部分もあるが、枝を大きく広げている姿には怖さを感じた。
近づいて幹に少し触れた。
そこには、流行りの森林セラピーとか癒しとかの言葉は少しも感じない。
むしろひどく居心地が悪い。
あれが畏れという感覚なのかもしれない。
本気の必死さ。
あの大ヒノキと、その周りの雰囲気は、自然がそこに生きることに必死になっている姿だったと思う。
野蛮。
シンプルにそれだけ。
少し深く知った椎葉は重かった。
あまりに重くて、その日宮崎に帰ってきた私はひどい頭痛と吐き気で救急病院で点滴を受ける羽目になった。
すごく疲れた。
椎葉は軽く行くところではない。
つくづくそう感じた2日間だった。
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そういうふうにできている
2012年05月15日火
陽が昇るのが
風が吹くのがあたりまえなように
生きて
朽ちて
ただ伝えてゆく
そういうふうにできているから
それは
とてもとても深く重たいもの
そして
その背景には
大いなる自然が杜が息づいている
ぼくの
このちっぽけな両肩にも
800年の重みが
鎧のように圧し掛かっている
でも
それが誇りなんだよ
ちっぽけだけど
伝えてゆかなければいけない
山に近づくと
それを感じるね
ずいぶんヘビーな旅だったね
行って触れて
良かったのだとは思うけれど
ほどほどにしたほうが
いいのかもしれない
Re:そういうふうにできている
ははは・・・
ホントに、ほどほどにしたほうが良いんだと思いました。
人も自然も雰囲気も、何もかもがあそこは重い・・・・
ホントに、ほどほどにしたほうが良いんだと思いました。
人も自然も雰囲気も、何もかもがあそこは重い・・・・
大丈夫?
2012年05月21日月
体調は戻ったかな?
確かに
椎葉は凄いよね
3月に行ってきたけど
別世界
ゴールデンウイークに行った五家荘も凄かったよ
体調回復したら
ぜひお出かけを〜もう懲りたかな(^O^)/
みみちゃん
の書き込みありがとう(^O^)/
あの目に吸い込まれるんだよね
あまりに純粋でさ
Re:大丈夫?
あはは・・・・
ちょうどチケットをお渡しした日の前日だったんですよ、救急病院で点滴受けて。。。
もう~、疲労MAXでした!あの日は。
>ゴールデンウイークに行った五家荘も凄かったよ
>体調回復したら
>ぜひお出かけを〜もう懲りたかな(^O^)/
ブログを読んで、良さそうなところだなぁと思いました。
きっといつか行くと思います。
バイクだと車と違う感覚でしょうねぇ。
>あの目に吸い込まれるんだよね
>あまりに純粋でさ
ボンちゃんにあまりに容貌が似ていたので、ついー(T_T)
毎晩一緒にお風呂に入って、一緒のベッドで寝てたんですよ。
みみちゃん見たら、またシーズー飼いたくなりました・・・・
ちょうどチケットをお渡しした日の前日だったんですよ、救急病院で点滴受けて。。。
もう~、疲労MAXでした!あの日は。
>ゴールデンウイークに行った五家荘も凄かったよ
>体調回復したら
>ぜひお出かけを〜もう懲りたかな(^O^)/
ブログを読んで、良さそうなところだなぁと思いました。
きっといつか行くと思います。
バイクだと車と違う感覚でしょうねぇ。
>あの目に吸い込まれるんだよね
>あまりに純粋でさ
ボンちゃんにあまりに容貌が似ていたので、ついー(T_T)
毎晩一緒にお風呂に入って、一緒のベッドで寝てたんですよ。
みみちゃん見たら、またシーズー飼いたくなりました・・・・
お風呂もー
2012年05月22日火
えー
一緒に寝て
一緒に風呂して
いいなー
シーズ犬になりたいなあー(^O^)/
ぜひ
またシーズ犬飼ってください
来月みみちゃんに会うから
また写真アップしまあーす
そうでしたか
あのチケット頂いたのは
そんなしんどい日だったんだ
ごめんなさいね
無理させて
五家荘はぜひ
お出掛けください
君の感性で感じた五家荘が
どう表現されるのかに興味かわあるよ
君はあの地をどう受け止め
それを
どう文章にするんだろうな
Re:お風呂もー
こちらこそ、ありがとうございました!
五家荘は星さんのブログを読んで気になったところでした。
ミミちゃんの写真ぜひ、見せてください!
PS.綾香ぽんがあと少しですね♪ ファンクラブのチケット、ようやく届くみたいです(^^ゞ
五家荘は星さんのブログを読んで気になったところでした。
ミミちゃんの写真ぜひ、見せてください!
PS.綾香ぽんがあと少しですね♪ ファンクラブのチケット、ようやく届くみたいです(^^ゞ
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