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05.15.12:32 ブラック・スワン ~映画~ |
1987フォーラム入れたものにネタバレします。
作品は、良くもなく悪くもなく。
大々的に宣伝している作品ですが(ローカル番組のシネマ情報でもやっていて驚いた)、興行収入だけを考えればそうしたいのはわかるけど、ホントは観る人を選ぶ作品じゃないかなぁと思いました。
どんな人にでも楽しめる、デートムービーになんか絶対にならないし。。。
主人公ニナ(ナタリー・ポートマン)のキャラが最初から最後まで痛くてたまりません。
あまりに極端で残念で気の毒な人。
そんなキャラを演じきったナタリー・ポートマンはすごいなぁ、格好良かったなぁ!鹿児島の小野さんと同じく「完璧」だと思いましたが、これが主演女優賞を取るほどかと言えば疑問。
そう感じたのはきっと、作品が薄いからだと思います。
サスペンス、ホラー、ヒューマンドラマ、それにバレエの舞台というエンターテインメントの4つの要素があって、サスペンスと特にホラーの部分が余計です。
なんであんな演出にしたのでしょう。
ヘタするとトンデモ映画になりそうだったところを、主演女優がアカデミー賞取れるほどにしたさじ加減は見事!なのでしょうが。。。
まさにナタリー・ポートマンの独り舞台。
「Its my turn!」彼女の中の悪魔と天使が交互に支配する、彼女の独壇場です。
何かを極めようとすると、自分自身との対話が必ず必要になってくるので、生活が健やかでないと、精神はおかしくなっていくでしょう。
ニナは、娘依存の母親がいるために精神を病んでいきます。
彼女は性の衝動を、自慰することで発散しているのですが(振付師にやれと言われたからじゃなく、前からやってたと思われ)、多分、健康的な思春期を送ることができなかったため(友だちと好きな人の話で盛り上がったり、親には内緒の「悪いこと」をしてみたり)、性=悪、と自分自身で決めてしまっています。
その点は、娘をいつまでも子ども扱いする母親の影響でしょう。
ニナが肩甲骨のあたりを掻きむしっているのですが、あれは私もよくやります。
あのあたりは身体のつぼがあって、掻くと気持ちが良いのです。
ニナと同じように、血がでて傷がつくまで掻くときもあり、あの気持ちはよくわかります(^^ゞ
ニナはそれを母親に咎められ、爪を切られるのですが、つまりはあの場面で暗に自慰を咎められているのです。
気の毒なニナ。。。
彼女が指から血を流す幻をよく見るのは、「悪いことをすると母から爪を切られて痛い思いをする」からですね。
また、自分の部屋で自慰するのに、わざわざ母親が入ってこないよう、ドアにつっかえ棒をして・・・というのも悲しすぎます。
彼女は「白鳥の湖」の主役の座をいとめ、プレッシャーでつぶれる前に、すでに十分精神を病んでいたのです。
「不感症の小娘」という悪口は、モンスターペアレントさながらバレエ団に電話をする母親の姿と、山岸涼子先生の漫画に登場するような(「舞姫テレプシコーレ」じゃなく「天人唐草」とか)臆病で繊細な性質をもったニナをみていれば、団員の誰でもが彼女がまだ処女だろうことはわかるから。
また、母親はニナにプリマになってほしいとは本当は思っていません。
娘がバレリーナでいてほしいだけです。
でもニナはそう思っていません。
母親にプリマドンナになることを望まれていると思い込んでいます。
その思い込み、お互いの意思の疎通のなさが悲劇です。
物語は古典的です。
予告で誰もが想像したとおりの話。
まず「キャリー」を思い出しました。
話が進むにつれ、「マルホランド・ドライブ」になるのかと思いきや「世にも怪奇な物語」の「影を殺した男(ウィリアム・ウィルソン)」。
しかし、かくされた意味や物語がどこかにあるのかも?とも思います。
もしかするとウィノナ・ライダー(プリマの座を奪われるバレリーナ)の夢物語では?とか。
でも、ホントに意味はないような気も・・・。
もし、「マルホ」のブルーボックス的なアイテムが登場していたら、少しは物語に厚みがあったんじゃないかなぁと思います。
あくまでも私の主観なので、私の気付かない意味があったのかもしれません・・・。
ニナの持つ二面性が、どこかで交錯する鍵がないです。
それが事故に遭い、入院しているウィノナ・ライダーを見舞うところだったのか・・・
それともリリー(ミラ・クルス)とのセックスシーンなのか・・・
ちょっと判りません。
リリーとのセックスは、ホントのところは薬に酔ったニナが思い切り自慰した、ということなのですが、それもまた気の毒。
リリーめ、無理矢理やってやれば良かったのに・・・と思いました。
ニナに足りなかったのは、誰かとのめくるめくセックス。
実はそれだけ。
それにしてもバレエは美しいなぁ~。
日々の鍛錬があの舞台を作ります。
まさに選ばれた者だけが作ることができる、芸術です。
作品は、良くもなく悪くもなく。
大々的に宣伝している作品ですが(ローカル番組のシネマ情報でもやっていて驚いた)、興行収入だけを考えればそうしたいのはわかるけど、ホントは観る人を選ぶ作品じゃないかなぁと思いました。
どんな人にでも楽しめる、デートムービーになんか絶対にならないし。。。
主人公ニナ(ナタリー・ポートマン)のキャラが最初から最後まで痛くてたまりません。
あまりに極端で残念で気の毒な人。
そんなキャラを演じきったナタリー・ポートマンはすごいなぁ、格好良かったなぁ!鹿児島の小野さんと同じく「完璧」だと思いましたが、これが主演女優賞を取るほどかと言えば疑問。
そう感じたのはきっと、作品が薄いからだと思います。
サスペンス、ホラー、ヒューマンドラマ、それにバレエの舞台というエンターテインメントの4つの要素があって、サスペンスと特にホラーの部分が余計です。
なんであんな演出にしたのでしょう。
ヘタするとトンデモ映画になりそうだったところを、主演女優がアカデミー賞取れるほどにしたさじ加減は見事!なのでしょうが。。。
まさにナタリー・ポートマンの独り舞台。
「Its my turn!」彼女の中の悪魔と天使が交互に支配する、彼女の独壇場です。
何かを極めようとすると、自分自身との対話が必ず必要になってくるので、生活が健やかでないと、精神はおかしくなっていくでしょう。
ニナは、娘依存の母親がいるために精神を病んでいきます。
彼女は性の衝動を、自慰することで発散しているのですが(振付師にやれと言われたからじゃなく、前からやってたと思われ)、多分、健康的な思春期を送ることができなかったため(友だちと好きな人の話で盛り上がったり、親には内緒の「悪いこと」をしてみたり)、性=悪、と自分自身で決めてしまっています。
その点は、娘をいつまでも子ども扱いする母親の影響でしょう。
ニナが肩甲骨のあたりを掻きむしっているのですが、あれは私もよくやります。
あのあたりは身体のつぼがあって、掻くと気持ちが良いのです。
ニナと同じように、血がでて傷がつくまで掻くときもあり、あの気持ちはよくわかります(^^ゞ
ニナはそれを母親に咎められ、爪を切られるのですが、つまりはあの場面で暗に自慰を咎められているのです。
気の毒なニナ。。。
彼女が指から血を流す幻をよく見るのは、「悪いことをすると母から爪を切られて痛い思いをする」からですね。
また、自分の部屋で自慰するのに、わざわざ母親が入ってこないよう、ドアにつっかえ棒をして・・・というのも悲しすぎます。
彼女は「白鳥の湖」の主役の座をいとめ、プレッシャーでつぶれる前に、すでに十分精神を病んでいたのです。
「不感症の小娘」という悪口は、モンスターペアレントさながらバレエ団に電話をする母親の姿と、山岸涼子先生の漫画に登場するような(「舞姫テレプシコーレ」じゃなく「天人唐草」とか)臆病で繊細な性質をもったニナをみていれば、団員の誰でもが彼女がまだ処女だろうことはわかるから。
また、母親はニナにプリマになってほしいとは本当は思っていません。
娘がバレリーナでいてほしいだけです。
でもニナはそう思っていません。
母親にプリマドンナになることを望まれていると思い込んでいます。
その思い込み、お互いの意思の疎通のなさが悲劇です。
物語は古典的です。
予告で誰もが想像したとおりの話。
まず「キャリー」を思い出しました。
話が進むにつれ、「マルホランド・ドライブ」になるのかと思いきや「世にも怪奇な物語」の「影を殺した男(ウィリアム・ウィルソン)」。
しかし、かくされた意味や物語がどこかにあるのかも?とも思います。
もしかするとウィノナ・ライダー(プリマの座を奪われるバレリーナ)の夢物語では?とか。
でも、ホントに意味はないような気も・・・。
もし、「マルホ」のブルーボックス的なアイテムが登場していたら、少しは物語に厚みがあったんじゃないかなぁと思います。
あくまでも私の主観なので、私の気付かない意味があったのかもしれません・・・。
ニナの持つ二面性が、どこかで交錯する鍵がないです。
それが事故に遭い、入院しているウィノナ・ライダーを見舞うところだったのか・・・
それともリリー(ミラ・クルス)とのセックスシーンなのか・・・
ちょっと判りません。
リリーとのセックスは、ホントのところは薬に酔ったニナが思い切り自慰した、ということなのですが、それもまた気の毒。
リリーめ、無理矢理やってやれば良かったのに・・・と思いました。
ニナに足りなかったのは、誰かとのめくるめくセックス。
実はそれだけ。
それにしてもバレエは美しいなぁ~。
日々の鍛錬があの舞台を作ります。
まさに選ばれた者だけが作ることができる、芸術です。
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Re:ブラック・スワン ~映画~
2011年05月18日水
見応えありました。ヴァンサン.カッセル以外と良かったと思いませんか?
彼はちゃんと最後までニナを主役から降ろす事無く引っ張ってくれましたよね。
後は、疲れたのでシネマのフォーラム読んで下さい。明日の宮日シネマも楽しみ。
あなたの感想もよーく分かります。
ひりひりする映画でしたね。
Re:Re:ブラック・スワン ~映画~
見応えはありましたね!
とっても疲れましたもの。
結構軽く観に来ているような男女が多かったけど、あんたたちのデートになるような映画じゃないなー、と思いました(^^ゞ
昨日口コミサイトを見てみたら「期待ハズレだ」と書いている人が何人かいましたが、大々的に宣伝した弊害ですね。
もったいない。
小さな映画館で観る映画ではないけれど、不特定多数の誰にでもオススメできる映画でもないんですよね。
ヴァンサン・カッセルは前~から好きな俳優なんです~♪
男っぷりが良いうえに、バレエの振り付け師ぽく背筋がしゃんと伸びていて素敵でした。
セクスィ~ですよね。
これ、もう一度観に行こうかな。
とっても疲れましたもの。
結構軽く観に来ているような男女が多かったけど、あんたたちのデートになるような映画じゃないなー、と思いました(^^ゞ
昨日口コミサイトを見てみたら「期待ハズレだ」と書いている人が何人かいましたが、大々的に宣伝した弊害ですね。
もったいない。
小さな映画館で観る映画ではないけれど、不特定多数の誰にでもオススメできる映画でもないんですよね。
ヴァンサン・カッセルは前~から好きな俳優なんです~♪
男っぷりが良いうえに、バレエの振り付け師ぽく背筋がしゃんと伸びていて素敵でした。
セクスィ~ですよね。
これ、もう一度観に行こうかな。
その光と闇
2011年05月20日金
際立った才能
それは宝なのか枷なのか
バレエや音楽そして映画も
感動の裏には天才の葛藤や
苦しみのエッセンスが滲んでいるのだろうね
もしかすると
ニナのラストステージさえ
彼女の妄想なのかもしれない、、
Re:その光と闇
そうですね。
私もあのステージは妄想かなと思いました。
私もあのステージは妄想かなと思いました。
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