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  • 09/20/07:21

02.25.23:27

闇を愛し自慰する

おかえり  

ゆうべ子に「死ね」といわれたきっかけは思い出せぬが弁当をつくる

「おかえり」と背中に声をかけている背中を向けたままのわたしが

校長に手紙を書けば教頭が電話をくれた 会社みたいだ

十年と少し前まで二人子と来た公園に雨降るばかり

「お母さんのようにはならん」十七の頃の私の声もかさなる

森川菜月
http://kohitoblog.jugem.jp/

2009年のみやざき文学賞の短歌部門で入賞した作品。
みやざき文学賞入賞作品集を読んだ中で、一番印象的だったのが彼女の作品だった。
特にお弁当をつくる歌。

授賞式に行く機会があり、ならば絶対に彼女には会いたい、と決心して声をかけた私に、歌集の二作目が出来ましたから、と言って律義に送って下さった。
ちゃんとお礼をしなければー、と思いながら2月が終わろうとしている。
おまけにいつまでも上手く感想を伝えられずにいる。
すみません・・・・


闇を愛し自慰するという歌を知る わたしはまひる君を忘れる
                『空は卑怯だ』森川菜月歌集 第二章 うさぎのせいで~残像『望郷篇』~


a0011962_19271158.jpg闇を愛し自慰する、という歌を私は知らないが、歌集の中で一番気持ちに入ってきた歌。
言葉と違って少しも色っぽくはないけれど、これは文章を作っているときの私だ。
文章をつくるということは、自分自身と向き合うことだと思う。
表現するということは、自分自身を外にさらすことだと思う。
向き合ってさらす行為は、闇を愛して自慰する、言葉そのものだ。
今こうして文章をつくっている。
打って消して探して打って、この7行を作るのに1時間かかってしまった。
たった1行だけでも私の言葉は大切にしたい。
文章をつくるという行為を、こうして森川さんの歌にこじつけてしまう私は、かなり自己満足の世界に生きている。


きっと君に殺されようと決めており袖看板の陰に待つとき
        『空は卑怯だ』第二章 うさぎのせいで~うさぎのせいで~


歩道には煙草くゆらす老婆いてこの決心を話したくなる
        『空は卑怯だ』第三章 窒息仮死~くもり硝子~


恋の絶頂の頃、抱き合ったまま死にたい、とどんなに祈っただろう。
恋が終わった頃、あんなやつ死ねばいい、とどんなに願ったことだろう。
その人が死んだなら、私もどこかで死ねればいい、そうどれほど願ったことか。
殺してほしいと願っても、決して殺してくれない君だから、その人は袖看板の陰で待つのかもしれない。
周りとは、少し距離を置いているように見える老婆には話せるかも、と思える決心は、きっといくつものあきらめや、失望の中から見つけたもの。
終わりながら続ける未来。
真っ直ぐ歩き続けるための、折れそうな希望。

森川さんの歌には、どこか人としての揺れがあるから好き。
確信していても頼りない。
正直に揺らいでみせるから惹かれてる。
覚和歌子さんの「ゼロになるからだ」以降、久しぶりに誰かの言葉にびっくりした。
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Re:闇を愛し自慰する
2010年02月27日土

こんばんは。 取り上げてくださったこと知って、やってきました。
大感激です。
素直に、うれしいです。 ありがとうございます。

さて、「闇を愛し自慰するという」歌のことですが、宮崎市在住の歌人、浜田康敬氏の第一歌集『望郷篇』の一首です。

あお向けに寝ながら闇を愛しおり動けば淋し自慰終えし後         浜田康敬『望郷篇』

この歌のはいった連作「成人通知」50首で、浜田氏は昭和35年第6回角川短歌賞を受賞されています。
「成人通知」から代表作を。

豚の交尾終わるまで見て戻り来し我に成人通知来ている

現在は宮崎日日新聞の短歌投稿欄の選者でもあります。
数年前まで、よく仲間うちの歌会をやっていたころは何回か来ていただきました。
豚の、私の作った歌も書いておきます。

身籠らぬやうに抱かれて来し真昼殺されにゆく豚に嗅がれつ           森川菜月『息乱れきぬ』 (第一歌集の頃は旧仮名遣いでした)

Re:Re:闇を愛し自慰する
森川さん・・・・ううう・・・
コメントありがとうございました。

それにしても、つくづく短歌を読むと、自分のセンスのなさに呆れます。
身籠らぬように~って、それどうやって出てくるのでしょう・・・・
私、文章を読むときには、つい自分の中でその言葉を消化しようとするので、自分の持ってる感情や思い出とリンクさせてしまうんです。
だからどうしても全ての読み物に対して広く読むことができなくて、それは良いことではない気が最近するんです。
頑張って読んでみよう!と思っても、結局できないんですが・・・
私のボキャブラリーのなさ、とか、文章力の限界、とか、物語を組み立てることができないとか、才能ってことが一番の原因なんですけどそういうとこからも来てるのかなぁ・・・と無理矢理こじつけたくもあり。また、情けなくもあり。

森川さんは浜田さんの「自慰終えし~」の歌をどう感じたのでしょう。
ぜひ機会があればお聞きしたいですねー
2010/02/27 23:58

Re:闇を愛し自慰する
2010年02月28日日

全然大丈夫ですよ。
短歌は詠み手から離れて、読み手のものになります。読み手にどう読まれようと、詠み手が気にすることではないのです。少なくとも、私はそう思ってます。

空色のみかんは嫌だ夕焼けてみかん色する空は卑怯だ 

第二歌集を発表して、この歌の意味をよく尋ねられるようになりました。本音は、そんなこと聞いてくれるな、ってとこです。あなたがいいように、とりたいようにとってください、って。私自身も、この歌を作ったときの自分の気持ちに戻ることはできませんから。聞かれても本当は「よく覚えてません」としか答えられない・・・

私の歌集のすべての歌、どうぞご自由にお読みください。どこにも正解はないです。本人にさえも。

浜田さんの「成人通知」とそれを収めた処女歌集『望郷篇』はぜひ読んでいただきたい歌集のひとつです。

Re:Re:闇を愛し自慰する
うん、うん・・・ありがとうございます

みかんはそうでしょうねぇー、あれはすーごく感覚的ですよねぇ。
本の表紙『空は卑怯だ』という言葉には「やられたー」って思いました そうそう!何もあんたに当たることじゃなくって卑屈なのは私の方なんだけど、言いたくなる時ってあるじゃん!みたいな・・・・
私にとってはそんな感じ、を言葉に表せるって・・・・

あー、もう考えれば考えるほど困った人になりそうです!
面白いですねぇ♪

『望郷篇』気にとめておきます、ありがとうございました。 

2010/02/28 21:19

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