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  • 04/25/14:44

12.15.09:12

未来を生きる君たちへ ~映画~

ここのログインパスワードを忘れそうなぐらい更新してなかった。。。
11月から昨日までゆっくりいくつも映画観たり、ブログ打ったりする時間が本気でなかったー。
そう言いながら、実は東京で「恋の罪」を観た。
すーごく語りたいけれど、まだ宮崎未公開なので我慢する。
やはりいつもの園監督だったなという印象は変わらなかった。目立つぞ、ブルース・・・悪い意味で。。。

昨日観た「未来を生きる君たちへ」

アフリカとデンマーク、この二つの物語には理不尽な行為に傷つけられる人、傷つける人が登場します。
そしてそこに、ただ存在する自然の姿。
そこにある自然に、傷ついた心をゆだねるように、体を預ける人の姿。
ただそこに存在する自然、それに癒されようとする人の姿。
その姿は、登場人物の中で誰よりも優しく大きな心を持つ少年エリアスそのもののような気がします。

彼は誰よりも優しいから誰よりも傷つけられるけれど、彼の大きな心、損得ではなく心からの犠牲を見たことによって頑なだったクリスチャンの心が溶けていきます。
それはまるで傷ついた心と体を湖に浮かべ、たゆたうエリアスの父親の姿のようです。
エリアスの父親もまた、息子の大きさを知ることによってアフリカで怒りにまかせて彼が行ってしまった行為から気持ちを切り替えることができたのではないでしょうか。

でも、人間です。
同じように怒りにまかせて再び愚かなことをするかもしれません。
それでも何度でも私たちは悔いながら、改めながら、生き直しながら暮らしている。
そんなものではないかと思います。
何があっても愚かな人がいる。
愚かだった自分に気づいて生き直す人もいる。
それでもまた愚かなことをするかもしれない。
それで良いと思います。

そんな人間たちを地球は抱えて回っています。
山は大きく、海は青く、空は高く美しく、いつだって変わらずに私たちを包んでいます。
あの大きな自然の中で人間がいったいどれだけのものなのでしょう。
どんなに虚勢を張っても、心の弱さから誰かを傷つけても、暴力にうったえても、それらがどんなに小さく愚かであるか。

思春期の子どもを持つ親としても、とても考えさせられる作品でした。
クリスチャンの苛立ちや怒り、強くありたいと願っている姿は、すごく理解できました。
エリアスの悲しみもすごく理解できました。
自分もそんな時期を通ってきたなぁと感じ、今、私が娘に対して彼女が必要としているときにその思いを受け止めている自分であるか?考えました。

道徳の教科書のように正しいことばかりできる人間はいませんし、いたとしたらそんな人、堅苦しくて気持ち悪いです。
公平に平等に、をモットーにして、人数分ないからと配給の品物を配ることをしなかったどこかの避難所みたいなもの。
でも、清い理想論ではそれが正しいのです。
世の中を生きるにはそれだけではダメだと知ったとき、クリスチャンのように傷ついて、反発するのではないでしょうか。

耳を傾けること、真実を伝えること、真摯に生きること、小さな私たちにできるのはそういうことだと思っています。
そうして少しでも大きな心を持つこと。
やられる前にやれ、やられたらやり返せ、力だけで解決するような事柄を許してはいけません。
自分の中の弱さを見つめることができない人間が、そんな見せかけだけの強さに頼ります。
それでも周りには必ずそんな人がいます。
ならばそんな人とは関わらない。
傷つきながら少しずつ、スムーズに暮らすすべを見つけて行くこと、この作品では色んな事柄が交錯するように見え、実はとてもわかりやすく伝えてくれていたと思いました。

自然のように「赦し」を惜しみなく与えることができない人間ならば、「向きあう」しかありません。
それができない他人ならば関わらない。
親子ならば、親が真摯であれば必ずいつか赦しあえると信じます。

ある意味、面白いつくりの作品でした。
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10.30.19:45

アリス・クリードの失踪~映画~

alice.jpgたぶんネタバレします。
演出、物語の作りは面白かったけれど、
正直やっぱり・・・という感が。
で、この「やっぱり」から後は、ちょっと失速かなと思うー。

たった3人の出演者。
誘拐されるアリス、誘拐犯のヴィックとダニー。
彼らはただの誘拐犯と人質だった。
しかし、そこには秘密の三角関係が存在していた。

その三角関係が発覚したあと、ヴィックのエディ・マーサンが上手。
そこまでは「どう転ぶ?!」という展開にドキドキさせてくれたが、その後はもう決まりきった展開になってしまった。
ダニーの事が可愛くて可愛くて仕方ないヴィック。
でもダニーはアリスにネタばらしをしてしまうようなおバカさん。
携帯を奪われ、警察に通報され、そのうえアリスからヴィックにも事の成り行きをチクられる。

アリスはヴィック同様おりこうさんだから、余計なことは言わない。
自分とダニーが恋人同士だった・・・なんて。
ただ、ヴィックはダニーに裏切られたことに腹を立てるどころかひどくショックを受ける。
ヴィックはダニーを心から愛していたから。

ヴィックとダニーが誘拐の準備をすすめる場面、アリスを誘拐してからベッドに縛り、写真を撮ってジャージに着替えさせるまではとてもスリリングでスタイリッシュ。
犯人のひとりが馬鹿、という作りは仕方ないのかな。
ふたりともがイカレていたら「ファニーゲーム」になるし、ふたりともスマートなら物語にならない。
出だしのスタイリッシュな感じから、「バウンド」みたいだなぁと思っていたら、ある意味そうだった。

ラストはヴィックとしては可愛さ余って憎さ100倍のダニーだけれど、心から愛していたから撃たれて本望だったろうし、ダニーもヴィックに撃たれて出血多量。
ひとり残ったアリスはキツイ思いをしたものの、棚ボタのように新車と大金が転がり込み、嫌っていた家をあのまま出て行く・・・のだろうか・・・・・
う~ん。。。
できることならもうひとつ考えてもらいたかった。

ああ・・・・馬鹿は可愛い。
だけど馬鹿は馬鹿。
馬鹿をビジネスパートナーにしちゃいけない。
教訓。

09.16.21:22

メアリー&マックス ~映画~

個性的なキャラクターばかりが登場するクレイアニメ。
色彩はほとんどモノクロに近く、物語も決して明るくはない。
内容はとても重い。
でも、観終わったときの気持ち、ぽろぽろこぼれた涙は、とっても温かかった。

オーストラリアに住むメアリーは、いじめられっ子。
彼女のお母さんはアル中、お父さんは地味な仕事(ティーバッグに糸をとおす)で趣味は道端で死んでいる鳥のはく製作り。
友だちはいないけれど、向かいに住む広所恐怖症のヒスロップさんに毎日あいさつするし、お隣のダミアンに恋している。
だけど本物の友だちがほしいと思い、電話帳で見つけたアメリカのマックス・ホロウィッツさんに手紙を出す。

突然、オーストラリアからの風変わりな手紙を受け取ったマックスは、独り暮らしの中年男。
彼も人づきあいが苦手。
それを何とか克服したいとは思っているが、うまく出来ずにいる。
そんな時に届いた一通の手紙が、彼の人生に鮮やかな色をつける。

途中で流れた「ケ・セラ・セラ」は、「17歳のカルテ」の「この世の果てまで」のようでキツかった。
世の中に自分ひとりだけになったようにおもえる時、そんな時に救ってくれるのは、やはり人。
誰かを大切に思えることが、人としての成長の第一歩。
この作品を観ていてそう思った。
一人ぼっちは寂しい。 楽だけど。
でも、誰かとならば変わり映えのない毎日が、少しは面白くなるかもしれない。
確かに理解できずに苦しいときもある。
自分の思い通りにいかなくて、傷つくこともある。
腹をたてることもある。
だけど、一人ぼっちで何もなかった毎日よりか笑うことも多くなるに違いない。

アスペルガーの特性を持つマックスが、とても愛おしい。
降ってわいたような状況を、何となく、ではなくきちんと理解しなければ先に進めないマックス。
そのため時間も精神的な労力も人一倍かかるが、その分、相手に対しての真っ直ぐな気持ちは何よりも勝る。
それは時には諸刃の刃にもなる。
相手も傷つけ、そして自分も傷つく。
だけど、メアリーとマックスはそうしてお互いが傷つきながらより深くお互いを知り、許し合う。
その過程はとてもつらい作業だけれど、受け入れたときに見える景色は素晴らしい。

続く

08.22.22:33

ツリー・オブ・ライフ ~映画~

20歳の時に観た、デレク・ジャーマンの「エンジェリック・カンバセーション」をちょっと思い出しました。
あの作品を今観たら、もう少しちゃんとわかったかな。

the-tree-of-life-movie-poster.jpgこの作品は全体を通して、魂の旅が描かれていると感じました。
それは生きている人であれ、亡くなった人であれ、過去を生きたものであれ、また未来を生きようとしているものであれ、人だろうと動物だろうと植物だろうと、宇宙に生を受けたもの全ての存在の。
形などなくてもそこにある、永遠に。
魂ってそんなものでしょう? きっと。

初めは、身体を引き裂くような喪失した魂の慟哭です。
そう、それもこの世界から旅だった魂と、残った魂の。
いくつもの銀河、星の営みは、偶然ですが、以前私がひどい喪失感の中、すがった姿でした。
夜中、ひとりでいくつもの小宇宙の姿を見つめました。
なぜなのでしょうね、セリフの中にもありましたが、「強くなりたい」「私を許してください」ただただ自分の弱さや愚かさを、大きな存在に許してほしくて。
あの時、いえ、それは今もです。
宇宙の中の大いなるもの、そして地球、その中にある大いなるものに、私自身を抱きしめてほしくて。
きっと、今は私の身体を借りているこの魂は、いつでも自由に飛び回ります。
その思いは、激しく流れ落ちる瀑布や、美しい砂漠や、海の底や、いくつもの銀河や、誰かの身体を流れる血にもなれるんだと思います。
ふっとした瞬間に、夕日を思い浮かべたり、美しい月夜を思えるように。

登場する母親などからキリスト教的な部分も見えるのですが、不思議と十字架も磔のキリストも登場しないのはなぜでしょう?
もしかすると、テレンス・マリックは、ちゃんと自然界の「大いなるもの」に対しての敬意をはらっているのでは?と思います。
もし、キリスト教的な教え、という感じを受けたなら、こんなに敬服しなかったと思います。
例えばステンドグラス、登場しましたが、確からせんでした。
自然界に存在する最高に美しい黄金比の。
そこにあるのは、キリスト教的ではあるけれど自然界の抗えない法則、天国も地獄もない、あるのは魂の旅だけだ、という美しく冷徹な自然界の法則が隠されているのではないでしょうか。
むしろ仏教に通じるような。

井上雄彦の「バガボンド」を読んでいる人なら、なんとなくこの作品の感覚がわかるんじゃないかなぁと思います。
この少ないセリフといくつもの景色、あの漫画にある「間」に、少し似ていると思いました。
必死に自分自身と向き合おうとしている。
だからこそ、自分の弱さ、小ささを見る。
それは魂の姿でもある。

ここのところ少し疲れていてささくれていた気持ちを、綺麗に流してくれたような、いつかあの場所に行きたいと思える魂の旅を映像で見せてもらえたような、そんな作品でした。
プロデューサーにブラッド・ピットの名前があった。
彼のこと、見直した。
ショーン・ペンの家はすごく格好良かったなぁ。
あの渓谷はどこなんだろう。。。

08.22.21:51

キッズ・オールライト ~映画~

The-Kids-Are-All-Right-Poster.jpgとても期待して観たのに、残念な作品。。。
設定がレズビアンのパートナー同士が作っている家族、というだけで、話としての新鮮味はまるでありません。

判り易く、アネット・ベニング=夫、ジュリアン・ムーア=妻としましょう。
20年近く何ごともなく幸せに一緒に暮らしているふたり、妻をまるで飾りもののように大切にしている夫がいて、その立場に不満を感じている妻がいて、妻が興味を持っていることをネタに、少し魅力的な男から声をかけられたとする。
つい、ホントについ、フラッといっちゃった、本当に愛しているのは夫なのに。
夫のことをひどく傷つけたけれど、それで絆が深まった、みたいな。
「運命の女」のような。。。。ちょっと違うか。
ジュリアン・ムーア(妻)はマーク・ラファロ(男)に恋してたワケじゃないので。

そこに二人の子どもたちがいて、浮気の相手が精子提供者だったという設定が同性愛者カップルならでは、なのでしょうが、その設定ちょっとありえん。。。。。。。
ぶっ飛びすぎというか、ネタを作り過ぎというか、ハーレクイン小説のようであまりにあんまり・・・
何でもありの韓国ドラマみたい。

この作品は、お話としては面白いかもしれませんが、物語の組み立てとして同性愛者カップルやその子どもたちや精子提供者、というキャラクターを組み込んでいったという作りで、私はあまりいただけないです。。。
子どもたちの立場というか、タイトルどおり、あの子どもたちはホントに良い子たちで素敵なんだけど、それ以上はちょっと・・・

ecf7f9a7.jpeg監督かプロデューサーがレズビアンで「The L word」(←だいたいこのドラマもどうか?と)かなんかにもエピソードを提供してるらしいですが、彼女たちも仕事として同性愛者じゃない人たちにでも「おおお♪」と思わせるような話しを作っているわけで、決してイコールレズビアン全般ではない。
当然だけど。
(ちなみにこの中で選ぶなら左から3番目の金髪ショートのアリスがいいなぁ。)

最近文句ばっかりでイヤだわ、、、

面白い映画、キャスティングではありました。
アネット・ベニングもジュリアン・ムーアも素敵。
とってもお洒落で大人で、格好良い。
マーク・ラファロもなかなかgood。
いい感じに崩れてセクシー。
二人の子どもたちも可愛いし。
キャスティングは魅力的です。
それに、スンナリとレズビアンカップルの話しを観ることができそうな演出だし。
ただ、設定が・・・
ジュールスが浮気したのも、あれ、男性がお金払って風俗で性処理するのと同じようなことかなと。
だからポールから「僕たちの関係」なんて言われて、ウザっ!って携帯を放り投げるんですが、
あ~~~、きっとこの歯痒さはわかってもらえないわ。

アメリカのホモフォビア(嫌同性愛者)にも笑ってもらえる?観てもらえる?みたいな軽い感じの話しを作った、ということじゃないでしょうか。
また、アメリカでの精子提供による妊娠・出産がとても日常化していることによるトラブルが多いとか。

難しいです、、、、良くもなく悪くもなく、という気持ちが正直なところ。
アメリカの映画界でもレズビアンやっていくには大変なのよ!
レズビアンの映画つくるには色んなトコに気を使ってんのよ!ってことなのかなぁ。